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近代産業遺産×環境学習×アート 犬島探検隊2022〔後編〕

 11月19日(土)、14名の生徒と3名の引率教員は犬島を訪れ、犬島の歴史と環境、アートに触れることで、SDGsについて学びました。

 その様子をお伝えする犬島探検隊2022〔後編〕では、犬島でのアート体験を「家プロジェクト」を中心に取り上げます。

 ☆ 〔前編〕は以下のリンクからご覧いただけます。

 犬島精錬所美術館を出発して10分ほど歩くと、白い石造りの椅子が、海に向かって並んでいました。

作品名「スケッチ」
目の前に穏やかな瀬戸内のたゆたいが広がっています。


 砂浜を横切って更に進んでいくと・・・

白い砂と澄んだ海が嬉しくて、駆け出す生徒もいました。


 今度はアクリル製のカラフルなベンチが現れました。

作品名「光と内省のフラワーベンチ」
腰かけるだけで、不思議と心がわくわくしてきます。


 その後、犬島くらしの植物園を訪れ、管理者の方から植物が私たち人間の生活に与えている影響や犬島の自然・産業の移り変わりについてお話を伺いました。

犬島くらしの植物園は、放置されていた温室を改修して開設されたそうです。
管理者の方のお話に耳を傾ける生徒たち。

 「犬島精錬所が建設されるまで、犬島の主要産業は石材業でした。明治時代、犬島の高い山はどんどん切り崩され、島全体が平たくなりました。その結果、海を渡る雲が通り過ぎるようになり、犬島は雨が降りにくくなったのです。」

人々の営みが、天気を変えてしまうこともあるのですね。


 犬島くらしの植物園で遅めの昼食を取った一行は、現代のアーティストが町の空間そのものを作品化(インスタレーション)した家プロジェクトを見学しました。

作品名「中の谷の東屋」 
人びとが一息つけるようベンチが置かれていました。
作品名「コンタクトレンズ」
生徒と並んで、不思議そうな表情でこちらを見つめているのは、同行した矢吹校長です。
作品名「石職人の家跡/太古の声を聴くように、昨日の声を聴く」
往時の活気が伝わるような地上絵に生徒たちは興味津々。
作品名「F邸 / Biota(Fauna/Flora)」
生徒たちは、作品の中に包まれて、そのパワーを感じ取っていました。

 最後に港の近くの広場に集まり、今日一日で学んだこと、体験を通して感じ取ったことを話し合いました。


 連絡船が犬島を離れる時、ガイドの方が、見えなくなるまで手を振ってくださいました。

中央奥に見えるポンツーン(浮桟橋)にご注目ください。


 なお、この行事は福武教育文化振興財団教育文化助成を受けて実施されました。この場をお借りしてお礼申し上げます。